1月9日 午後8時10分
昨日の14時にセビリアに入った。アンダルシアは良い、という か僕のからだにフィットする。けれど寒い。クソ寒い中、レストラ ンやカフェに行くと外を勧められるのだからね。暖まりたいのに外 にも暖房があるから外の方がずっと良いじゃないかと。
昨夜、どうにも寝られず(珈琲の飲み過ぎ?)、やはり気管の調 子が良くない。寝ているときがダメで、起きると問題が消えるのだ からどうなっているのか?昼間はまったく問題ない。夜になると気 管がオカシイとなってくる。
それでも昨夜、セビリア一(と言われるらしい)のタブラオに行 ってきた。コルドバのタブラオでいたく感激し、再び行ったのだが 、コルドバのタブラオを凌いで素晴らしかった。値段も倍近かった が、感激すれば値段は気にならなくなる。値段に意識が行くのは公 演後つまらなかったときだ。
フラメンコがどうやって成り立ったかは分からないけれど、音楽的にはまさしくアラブとロマだ。アラブの 旋律とロマのリズムが入り込んでいるのだから得も言われぬ魅力を 放つのは当然で、妖艶で濃厚な芳香が漂う。ヨーロッパの音楽や舞 踊とはずいぶん違う。アイリッシュダンスは足でリズムを叩き出し つつ、上にも伸びていくが、フラメンコの足によるリズムの叩き出 しはすべて下へ下へと下がっていく。その点でもヨーロッパの舞踊 の系譜には入らない。多くの舞踊家たちがクルクルと回るとき、ポ イントを地面に付けている。まったくバレエ的ではない。そして感 情を露骨に表に出してくる。派手な顔をした人たちが、すべての感 情を舞踊に託してたたきつけているようであるが、音楽もまた同様 で、ギターと歌と手拍子と舞踊家の足のリズムによってポリフォニ ックなリズムを形成しつつ、コブシを回しながら歌われる歌はその リズムに乗りながら、熱情を高らかに歌い上げていく。これが実に 豊かで感情がふくよかであれば、見ている方が興奮しない方わけが ない。この日の歌い手は皆、素晴らしかった。舞踊家たちにもかな り唸らされた。
闘牛ももともとアンダルシア地方で興り、フラメンコもそうであ るから、これは沸々とたぎる血と死をイメージした生の歌であり踊 りなのだろう。とにかく素晴らしい踊りと音楽に酔いしれた。
時間がなくて、計画らしい計画を立てずにスペインに出て来てしま った。今後にしても大雑把な予定だけしか立てていない。そもそも 3泊4日くらいの旅の出で立ちで40日を過ごすのである。全部で 10キロの荷物しかないから、軽い軽い。そもそも荷物を預けるの が嫌だから、とにかく徹底して軽くしている。カメラもこのために 軽いカメラを購入してきた。一眼レフのレンズ入れると1キロ以上 にもなるカメラは辛いから、オリンパスの今宣伝しているOMにし た。一応一眼だし、形が良いから持っていても楽しい。けれど、や はりニコンD800にしておけば良かったかな。物足りないのは仕 方がないので何を取るかだ。
マリ共和国が危険になりつつあるということは情報としては知って いたが、在日マリ共和国のスタッフは「北部は危険だが後は大丈夫 」と言っていたのでそれを信じていた。けれど、在マリ日本大使館 の参事官の方からメールを頂き、「危険だから可能な限り来るな」 という状況らしい。今週中にも北部のイスラム原理主義組織が南進 を始めるとのこと。モプティは原理主義組織の管轄に入ったとも。 ドゴンにはとてもじゃないが行けそうもない。すでに日本人は皆避 難していると言う。外務省の海外渡航危険情報では、バマコは「渡 航しないことを勧める」という勧告だけはあった。退避勧告ではな い。ウウム、困った。でも全部飛行機だけは押さえてしまっている 。キャンセルがきかない。かつ、今回セゾンに申請したメインはマ リ共和国で、マリに行かなければ出てきた意味は薄い。参事官から は大使館としてバマコ以外に行くことはまったくお勧めしませんと 言われてしまっている。そりゃそうだろう。
バマコでもライブハウス等、いろいろと見ることができれば嬉しい が、それさえも見れなければ・・・・困った。何でも年末はお通夜 のような静けさだったとか。
セビリアもだんだん飽きてきた。と言うより、ヨーロッパ的なも のに飽きが来ている。今日も中心にそびえ立つカテドラルに行って はみたが、キリストオンパレードであり、その権勢欲の塊であるカ テドラルの威容に「なるほど、凄いもんだね」とは思ったけれど、 それ以上ではない。キリストの首が横になっていたり、磔キリスト 像を見ても、キリスト教徒ではない私には、こうやって見続けるこ とに、そもそもキリスト教徒たちを圧してきた時の権力者たちの意 識ばかりが見えるだけとなる。
今回の旅の最後にはイスラエルに行く。イスラエルは果たしてど う見えてくるのだろう。
昨日の14時にセビリアに入った。アンダルシアは良い、という
昨夜、どうにも寝られず(珈琲の飲み過ぎ?)、やはり気管の調
それでも昨夜、セビリア一(と言われるらしい)のタブラオに行
フラメンコがどうやって成り立ったかは分からないけれど、音楽的にはまさしくアラブとロマだ。アラブの
闘牛ももともとアンダルシア地方で興り、フラメンコもそうであ
時間がなくて、計画らしい計画を立てずにスペインに出て来てしま
マリ共和国が危険になりつつあるということは情報としては知って
バマコでもライブハウス等、いろいろと見ることができれば嬉しい
セビリアもだんだん飽きてきた。と言うより、ヨーロッパ的なも
今回の旅の最後にはイスラエルに行く。イスラエルは果たしてど
0 件のコメント:
コメントを投稿